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<title>O-liswob</title>
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<description>誰も見たことない愛について語りましょう。</description>
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<title>今日は甘く生きる日である</title>
<description> 朝普通に起きて、顔を洗って制服に腕を通そうとしたら、急に近藤さんに「今日は休んでいい」と満面の笑みで言われた。「は？」「トシ、有給余ってるだろう？そんな仕事人間にばっかなんねえで今日はゆっくり休め」「俺別に仕事人間じゃねえ、って、おい近藤さん!」なんで急に？と、与えられた展開に戸惑う俺をよそに彼はかっちりとした制服姿でさっさと俺の前を立ち去ってしまう。急に出来てしまった時間をもてあそぶように、しば
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<![CDATA[ 朝普通に起きて、顔を洗って制服に腕を通そうとしたら、急に近藤さんに「今日は休んでいい」と満面の笑みで言われた。<br /><br />「は？」<br />「トシ、有給余ってるだろう？そんな仕事人間にばっかなんねえで今日はゆっくり休め」<br />「俺別に仕事人間じゃねえ、って、おい近藤さん!」<br /><br /><br />なんで急に？と、与えられた展開に戸惑う俺をよそに彼はかっちりとした制服姿でさっさと俺の前を立ち去ってしまう。<br />急に出来てしまった時間をもてあそぶように、しばらくしても何も出来ずに呆然とする。急に、ほんとに急にそんな事を言われても、近藤さんの言うとおり仕事しかやることが無い俺にとって、この余った時間を潰すのは辛い。<br />困った、どうしたものか。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「……とりあえず飯食うか、」<br /><br /><br /><br /><br />普段見張りやら仕事やらで余裕が無く、あまり飯を食わないものだからたまには、と足を運ぶ。飯食った後の予定をどうするかで頭をいっぱいにしながら、むしろそれが食事の足しになりそうだと笑った。<br />他の隊士らがすでにたいらげ、随分と小さいものしか残らなかったらしい鮭やら味噌汁やら、それらにマヨネーズでデコレーションしてなるべくゆっくり食す。なかなか美味い。テレビは見たこともないニュース番組が最近俺らがしょっぴいた攘夷らの話をしていて、なんとなく複雑な気持ちになった。<br />そこまで大事にする必要なんてねえのにな。<br /><br /><br /><br /><br /><br />(…さて、)<br /><br /><br /><br /><br /><br />ここまで来たところで、本当に何をしたらいいのか分からなくなる。<br />散歩でもするか？いや、あのくるくる天パに会ったらロクなことねぇし…<br />でも、せっかく貰った有給を無駄にするわけにもいかねぇし…………<br />空っぽになった茶碗と言葉を流暢に電波に乗せるキャスターの声の中悶々と考えていると、しばらくして襖がすう、と静かに開いた。<br /><br /><br /><br /><br />「ん？」<br />「………あれ？副長」<br />「…山崎」<br /><br /><br /><br /><br />眠気の無い、しっかりと開いた目で俺を確認する退の姿は、あろうことか私服。よく見るといつもよりふにゃふにゃなその髪型は、オフということによる気のゆるみから生まれているらしかった。<br />…こいつも休みだったのか？そう思い確認しようとするが、先に開いたのは退の口で。<br /><br /><br /><br />「副長も休みなんですか？」<br />「お、おう。お前もか？」<br />「そうなんですよ、局長が急に休んでいいって」<br />「は？俺もなんだけどソレ」<br />「え、そうなんですか？」<br /><br /><br /><br />そう聞いて首を傾げる俺をよそに、退は「片付けますよ」と茶碗を運ぶ。ニュースキャスターの声はいまだに続いていた。アイドルの熱愛報道やらスポーツやら、今日の占いやら。それに水の音がかぶさり、そこでやっと礼を言うのを忘れたことに気づいた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「山崎」<br />「はいよ？」<br />「ありがとな片付け」<br />「…どういたしまして」<br /><br /><br /><br />俺のを下げる目的だったらしい水道の音はすぐに止み、テレビの音が濁る事なく俺の耳に届くようなる。<br />さっきの言葉に必死で、聞く余裕なんてなかったけど。<br /><br /><br /><br />「ふふ」<br />「……んだよ？」<br />「まったく、副長てば照れんでくださいよ」<br />「ばっ…照れてなんかねぇよ!!これはだなっ」<br />「はいはい」<br />「聞く耳持てよてめぇっ」<br />「ふぎゃ、う、ふふひょう、ひはい、ひはい～っ」<br /><br /><br /><br /><br />ちくしょう、何でもお見通しかよ!<br />と、怒りつつ、退の頬のやわらかさと涙目の愛おしさに破顔しそうな時点で、俺はこいつに負けている。<br />俺の腕を掴んで一生懸命はがそうとしてるのが可愛い。よく伸びる頬が可愛い。ふわふわした髪の毛が、タレ目に沿った睫が。やべぇ、また負けてる俺。<br />なんせほほえまずにはいられないのだ。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「もう、もうやら、ふふひょー」<br />「ったく、てめぇが口数多すぎるから悪ィんだよ。ほら」<br />「う゛～」<br />「ったく…てめえも早く食えよ」<br />「おれはいいんですもん、食べましたから」<br />「…は？じゃあお前なんでここに来たんだよ、飯食う為じゃなかったのか？」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「…え、」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />それきり退は、放った母音を最後に、黙りこくって目を伏せてしまった。<br />しんとした空気にぼやけたテレビの声がする。俺の望む声は聞こえない。<br />………なんで急に黙ったこいつ？<br /><br />始めの五秒くらいは退の沈黙に戸惑って、ニュースの音だけが部屋を満たしていたが、次第に退の方が沈黙する長さにつれて顔の赤みを増させていくので。<br />黒いインナーから覗く細い腕を握りしめて、笑ってみせた。<br /><br /><br /><br /><br /><br />「山崎？」<br />「……あんたの食器片付ける為ですよ？」<br />「お前いまさっき俺が休みだって気づいたのに、なんで俺が今飯食ってるって知ってたんだよ」<br />「……………」<br />「なぁ、…なんで俺の休み知ってたんだよ………………退」<br /><br /><br /><br /><br />「…………そ、それは……」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />形成逆転。<br />困り果てた退がうつむいて腕に力を込めようとも、俺の力には到底叶わない。<br />退の観念まで意地悪し続けられるか自信が無かったから先に抱きしめて寂しい思いをさせぬようにすれば、頬を真っ赤っ赤にさせて、悔しげに唇を尖らせている。<br />なんとも言えずいじらしいその様子に、待ちきれずに俺はその唇にキスして笑った。<br /><br /><br /><br /><br />「退、かわいいなお前」<br />「や………だって…」<br />「だっても何もねえだろ、退。俺を休ませたのお前だったんだな」<br />「…だって、たまにはいいじゃないですか、おれの休みに、わがままに付き合ってもらったってたまにはいいじゃないですか!!」<br />「だれも悪ィなんて言ってねぇだろ？怒んなって」<br />「…………土方さんの馬鹿………」<br /><br />「はいはい、可愛いよ、退」<br /><br /><br /><br /><br /><br />寂しがり屋な性分で近藤さんまでを動かす退が、言葉で言っても足りない位にいとおしく感じて何回もキスをする。<br />近藤さんが退のことを一切口にしなかったのは優しさなんだろう。実際有給余りまくりだったし、半分は本音だったかもしれないけれど。<br /><br /><br />「退」<br />「………」<br />「こんな遠まわしに主張して。デートしたいなら直接言えばいいだろ？」<br />「………怒られるかと思った…から」<br />「怒る理由がどこにあんだよ」<br />「副長、」<br />「……ちげえな、」<br />「え？」<br /><br /><br /><br />「副長じゃねえよ。今はお前だけの俺だ」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />そう言って、目を見開いて情けない表情をした退を至近距離で見ながら、女みてェに熟れた色をした唇を奪った。<br /><br /><br /><br />「っんぁ…ぁっ…ふ、」<br />「………退…」<br />「ふ…、っひ、ひじ、かたさん」<br />「おれの名前は「かた」かよ？」<br />「ぁっあっ…と…しろうさん、とぉしろうさんっ………」<br /><br /><br /><br /><br />高い声であうあうと鳴く退に対して高まる自身。必死に抑えて、唇同士を繋いだ糸が切れぬ間に肩に頭を預けた。さすがに朝からおっ起てるなんざ余裕ねぇ男みたいじゃねえか。事実だけれども。<br /><br /><br /><br />「…退、」<br /><br />「んん…」<br />「可愛い」<br />「ん、」<br />「すき」<br />「………ん」<br /><br /><br /><br />「愛してる。」<br /><br /><br /><br /><br /><br />…確かに、<br />確かに怒ることもあるかもしれない。<br />書類の処理にイラついてたり、喧嘩の後の憂鬱の中だったら、空気読めって怒鳴るかもしれねぇし、手だって出てしまう、かもしれねぇ。だけど。<br /><br />だけどそんなことしたら、お前はもっとせがむんだろう？<br /><br />それがお前の優しさだから。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />きょうは甘く生きる日だ<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />こいつが満足するまで。こんな笑顔を絶えず見せてくれるようになるまで。笑顔を見せてくれるようになっても。<br />出来りゃあずっと有給貰いてぇ。なんて、無理な話か。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />:::<br /><br />FUUFUの日!!!<br /><br /><br />…てなわけで甘さも倍増←いつもですごめんなさい<br /><br /><br />とりあえず独占欲強い退を書きたかったんです＞＜<br />近藤さんは退に、土方さんを休ませて欲しいと頼んだんです。土方さんと接する機会がなくて寂しくて、だから自分が休みの日に合わせて。偶然を装ってたのは恥ずかしさ半分、土方さんに依存している自分が軽蔑されないか不安だったからです。<br />近藤さんは土方さんと退の関係を知っていて、理解してくれてるので、こころよく引き受けます。それ以来、わざと土方さんと退のオフを重ねてそうです。<br /><br />つまり近藤さんはいい人だよって話です←違う!!<br /><br /><br />勢いで書いたので、なんかもういろいろ許してやってくださいっ!(泣) ]]>
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<dc:date>2009-11-23T11:18:28+09:00</dc:date>
<dc:creator>アカツキロウ</dc:creator>
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<title>バカップルは誉め言葉</title>
<description> 拗ねた退の機嫌を直すのはなかなか難しい。「退」「……」「退、いー加減機嫌直せよ…」「………仕事したらどうですか」「今日俺非番だったろうが」「……ああ、そうでしたね。忘れてました」嘘つけ。忘れてなかったから怒ってるんだろうが。すっかり俺の煙草の銘柄が染み付いた奴の部屋。押しかけた途端に隅に逃げる背中が、いつもより小さく見える。その周りが、なんというか「近づくな触るな」と無言で伝えていた。確かに、非番が２人し
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<![CDATA[ 拗ねた退の機嫌を直すのはなかなか難しい。<br /><br /><br />「退」<br />「……」<br />「退、いー加減機嫌直せよ…」<br />「………仕事したらどうですか」<br />「今日俺非番だったろうが」<br />「……ああ、そうでしたね。忘れてました」<br /><br /><br />嘘つけ。忘れてなかったから怒ってるんだろうが。<br />すっかり俺の煙草の銘柄が染み付いた奴の部屋。押しかけた途端に隅に逃げる背中が、いつもより小さく見える。その周りが、なんというか「近づくな触るな」と無言で伝えていた。<br /><br />確かに、非番が２人して重なったのにも関わらず俺が退に構ってやれなかったのは悪かったとは思う。嫉妬深くて怒ると女みたいにねちっこい、そんなところも分かってた。<br /><br />今までの女だったらこんなんウザくて適わなかったはずだったし、早々に別れを切り出したいところなんだが……<br /><br /><br /><br />「さがる、」<br /><br /><br /><br />こいつにはめっぽう弱い俺。<br /><br /><br /><br /><br /><br />「退、俺のこと見ろよ」<br /><br /><br /><br /><br /><br />そう言って、後ろから抱きしめても抵抗を見せなかったのをいいことに、細い肩に顔を乗せて髪の香りを楽しむ。<br />屯所のシャンプーの香りと退の香りとが混ざった俺の好きな香りは、首筋にキスを残そうとしたことで、ぶんぶんと避けられてしまったけれど、耳元で真っ赤になったその頬は逃さずにキスをした。<br /><br /><br />「許してくれよ、退」<br />「許さない」<br />「何でもしてやるよ」<br />「しないくせに」<br />「する」<br /><br /><br />「…じゃあ俺と別れて下さい」<br />「え？」<br />「今すぐ。俺と別れて下さい」<br /><br />「…それは無理だ」<br />「何でもするっつったじゃないですか！」<br />「俺は退の望むことしかしたくねぇ」<br /><br /><br /><br />「…………っ、」<br /><br /><br /><br /><br /><br />退の言葉に濁った悲しみが含まれてるのは分かる。声が低くなって早口になればそれは嘘だ。<br />拗ねるとたいてい退は嘘を吐く。悲しげな顔をして、鎌かけるように俺と自分との仲を確認させたがる。ガキみてェにな。<br /><br /><br />しかし別れろっつわれてはいそうですかわかりました、なんて頷ける程退に対する愛は薄くない。退に伝わっているかは不安だが、俺だったら、嘘でも退に別れろなんて言えないはずだ。<br /><br /><br /><br />「退、別れるなんて言うなよ」<br />「……いいたくもなります」<br />「俺が嫌いか？」<br />「…今大嫌いになりました」<br />「じゃあこれからもずっと？」<br />「…………………」<br />「別れて後悔しねェくらい、俺を嫌いでいるか…退」<br /><br />「……………」<br /><br /><br /><br />潜めた声音を退の耳にさらけ出して、あくまで答えのわかる質問をぶつける。それに息を詰まらせて黙り込んでしまう退。香りごと退を手に入れようと強く抱くと、急にその体に抵抗が生まれた。<br />普段はないかなり強い力だったのであらがわずに一寸ばかり離れてやると、<br /><br /><br />おもいきり正面から抱きつかれた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「…………退」<br />「………………」<br />「退、俺が好きか」<br />「…………知りません」<br />「俺は退が好きだ」<br />「そうですか」<br />「俺に何して欲しい」<br /><br />「……………」<br />「………そうか」<br /><br /><br /><br />わざわざ正面から抱きつかれた理由と、退の期待する表情とに従って、背中をきつくきつく抱擁する。<br />「好きだ」と言えば「そうですか」。<br />「愛してるから愛してくれよ」と言えば「それは、こっちの台詞です」と、真っ赤っ赤にした恥じらいの顔を俺の胸に沈めた。<br /><br /><br />（たまんねぇなぁ…）<br /><br /><br />ものすごく嬉しそうに口元を緩める顔に、一生懸命苦みを加えて、「まだ俺怒ってますから」と声を低くする退は、なんともいえずいじらしく可愛くて。<br />ああ、こいつぁ厄介だ…、とため息を吐く思いが幸せであることに、俺は気づいてしまったのである。 ]]>
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<dc:date>2009-09-27T15:56:08+09:00</dc:date>
<dc:creator>アカツキロウ</dc:creator>
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<title>僕は不器用だから４</title>
<description> 結局、４校時の数学に集中できるはずもなく、授業を終えれば沖田さんが無邪気に俺を食事に誘ってきた。本当は保健室に行って、３人の、というか土方さんの目線につかまらないようにしたかったのだけど、何も知らない沖田さんにそんなことは言えない。具合なんて悪くないし、こんな気持ちなのにもかかわらず俺のお腹はいつも通り空いている。なんて空気の読めない腹なんだろう。でも、逃げても絶対土方さんは俺のこと追い詰めてくる
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<![CDATA[ 結局、４校時の数学に集中できるはずもなく、授業を終えれば沖田さんが無邪気に俺を食事に誘ってきた。<br />本当は保健室に行って、３人の、というか土方さんの目線につかまらないようにしたかったのだけど、何も知らない沖田さんにそんなことは言えない。具合なんて悪くないし、こんな気持ちなのにもかかわらず俺のお腹はいつも通り空いている。なんて空気の読めない腹なんだろう。<br />でも、逃げても絶対土方さんは俺のこと追い詰めてくるだろうから、最初から逃げないほうがいいよな、なんて、少し言い訳をしながら、すでに昼食を用意している２人のところに、沖田さんと腰をおろした。<br />近藤さんは笑いながら俺たちのスペースを作ってくれたけど、土方さんは目線を合わせることすらしない。まるで俺に行ったこと、言ったことを綺麗に忘れているみたいに。<br /><br />俺はあんなにも、もやもやして、はらはらして、動揺しまくりな４校時を送ってしまったのに！<br />なんだか頭にきて、俺も昼ごはんを食べてる最中は、沖田さんや近藤さんとばっか話して、土方さんには目も合わせなかった。<br />コンビニで買ってきた好きなはずのメロンパンだって、焼きそばパンだって、土方さんが口に運ぶものたちを見ただけで、味が無くなったような錯覚を感じてしまう。だんだん悔しくなって、ひたすら口に運ぶことだけに集中してたら、<br />「退ハムスターみてぇ。かわいい」って沖田さんに笑われて、恥ずかしくなった。<br /><br /><br /><br /><br />（もうやだ。帰りたい…）<br /><br /><br /><br /><br />土方さんのことばかりこんなに考えて、あげくの果てに５、６校時まで集中できなくて、部活だっていつもよりぜんぜん上手く出来なくて。目の隅っこで、今すぐにでも涙が暴れだしそう。<br />なんで、こんな、１人の人間にここまで振り回されなきゃならないんだろう。無駄に流した汗を拭って、重たい足取りで夕日にぬられた教室を覗くと、俺の予想していた彼の姿は無かった。<br /><br /><br /><br /><br />（…？あれ、まだ来てないのかな…）<br /><br /><br /><br /><br />意識しているのかしてないのか、<br /><br />いつもよりも多く、土方さんは俺をパシリにした。<br /><br /><br />４校時から昼休みをのぞき、５、６校時から掃除の時間にまで…。相変わらず目線は合わせず、俺の名も呼ばぬまま。<br />今日何回されるか、自分でもわからないキスに怖くなって、土方さんが来ないうちに逃げてしまおうかと踵を返そうとしたら、大きくてかたいものに思い切りぶつかった。<br /><br /><br /><br /><br />「うぎゃっ！？」<br /><br /><br />「…何逃げようとしてんだ？コラ」<br />「え…っ」<br /><br /><br /><br />目の前には、汗に濡れた髪を掻きあげ、不敵に笑む彼の姿。逃げようにも腕を掴まれてしまって、どうすることもできない。<br />乱れた服からのぞく大きな胸板。それに当たってしまったのだということに、今更のように気付いたのだ。<br /><br /><br /><br />「に…逃げようと、してなんか…」<br />「じゃあ何で教室から出ようとしたんだよ、俺がいねぇから帰っちまおうとかいう魂胆じゃなかったのか？」<br />「いた…っ」<br /><br />痛いくらいに掴まれる腕に苦痛の声を上げると、青い目は笑んで俺の唇に近づいた。<br /><br />「やだっ」<br />「…ほっせぇ腕だな」<br />「土方さ…」<br /><br />「クク、何顔真っ赤にしてんだよ？可愛いな」<br />「あ…」<br /><br /><br />教室の前なのに。<br />放課後の夕暮れ時なのに。<br />まだ、人がいるかもしれないのに。<br /><br />土方さんの唇は弧を描いたまま、俺のそれを乱暴に塞いできた。<br /><br /><br />「っん…あ…っ」<br /><br /><br />夕暮れの赤色が、土方さんの唇の熱で赤く染まった気がした。<br />屋上のキスで感じた滑りが、気持ち悪かったのを覚えてる。感じたくなくて、精一杯口を閉じ鼻で呼吸を小刻みに繰り返していると、彼が少し離れ、ふう、と、吐息をこぼした。<br />ため息なのか、それとも呼吸を止めていたのかわからないけれど、随分と深かった。<br /><br /><br />「ひじかたさん、」<br />「…口、開けろよ」<br /><br />「………っ」<br /><br /><br /><br /><br />やです。<br /><br /><br /><br />だなんて、言えるわけがない。<br /><br />思っていたことを指摘されて、気まずくなったけどそれでも、俺はおずおずとした態度で口を開く。震えていた。<br />てっきり舌が差し込まれるとかと鼓動を早めていたのに、濡れている頬を彼は大きい手で撫でてきて、「泣き虫」と言う。気まぐれな行動に、戸惑った。<br /><br />「…くち…」<br />「泣いてる奴にディープキスしたって、気持ちよくなんかなれねぇよ」<br /><br />何でだろう。<br />馬鹿にされているのは確かなのに、それでいて優しい顔して笑うその顔があるから。俺は何も言えない上に、もっと泣きたくなってしまって。たくさんたくさん涙を流したら、土方さんはちょっとだけ切ない顔をした。<br />…呆れられちゃったのかな…？<br /><br />キスのことを忘れて、止まってくれないそれをゴシゴシと拭い去ろうとすると、切ない顔を視界に彼の指が頬に感覚をもたらして、線を描くようにすうっと、拭ってくれた。俺の拭い方よりずっと綺麗で、その指はとてもあたたかくて。<br />何故だろう。懐かしさがこみ上げたのだ。<br /><br /><br /><br /><br />「…っ…」<br />「知ってるか？人間、泣く量は皆一緒なんだぜ」<br />「…え…？」<br />「ガキん頃べそっかきでも大人になれば、涙は見せなくなる。逆も然りだ。ガキん頃泣かねぇ奴だと、大人になって急に泣き虫になる」<br /><br /><br /><br />急にすっとんだ話をされて、理解に苦しむ俺の顔に苦悩のそれが見えたのか、土方さんは苦笑をもらして、再び頬をなで上げてくる。心地よくて思わず「はい」とあいづちをうてば、彼の指は唇に移動してそのラインをなぞった。<br /><br /><br /><br />「ん…」<br /><br />「なのに…<br /><br /><br /><br /><br /><br />お前はずっと泣いてばっかだ」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「……え…？」<br /><br /><br /><br />それから、キスがふわりと落ちてくるのは一瞬の出来事のようで。<br /><br /><br /><br />「んん………っ」<br /><br /><br />汗をたくさんかいた土方さんのか、それとも俺か、しょっぱく感じるキスに、俺の疑問は吸い取られた。<br /><br /><br />「あ…ん、んん…っふ、」<br /><br /><br />次第に深くなってゆくそれに、一体俺は何に対して疑問を持ったのかも忘れていってしまって、暗闇の無音に溶けてしまう。今日の分のご褒美は、長い長いこの時間に費やされ、ようやく今おわりを告げたようだ。<br />最後まで何度も何度も頬や鼻やおでこに口つけられて、なんだかくすぐったくて笑うと、土方さんは安心したように笑って、「帰るぞ、」と、頭をぽんぽんとたたかれた。<br /><br /><br /><br />「え、」<br />「おら、何もたもたしてんだ」<br />「あ、あの……土方さんでも、俺と道逆…」<br />「…馬鹿、お前みてぇなどんくせぇ奴、夜１人で歩かせられっかよ」<br />「あ、」<br /><br /><br />俺の制服が入った手提げ袋が視界から右手から離れ、土方さんの右手に軽々と持ち上げられる。タオルとか入ってて、結構重たいはずなのに…彼が持つとまるで綿みたいで、同じ男として情けなくなった。<br /><br /><br /><br /><br />「あ…ありがとう、ございます…」<br /><br /><br /><br /><br />相変わらず、彼の背中は大きくて、格好いい。暗闇の中でもはっきり目にうつって、逆に怖いくらいに。<br /><br />いつもと全然違う日常のリズムに気が動転してんだろう、俺の胸が熱くなって、痛いほど締め付けられて。放課後のチャイムも何も聞こえなくなってしまって、土方さんに大きな声で注意されるまで動くことも出来ないでいた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />:::<br /><br />土方さん強引にmy wayですね（＾ｑ＾）…！！←<br /><br />もう少しお付き合いしていただけると嬉しいです！＞＜<br /> ]]>
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<title>泣き虫に恋した</title>
<description> 小さな口を大きく開けて大泣きしている軽い体を抱き上げて、夕焼け路を進む。雨の名残を残していったアスファルトは、橙を写しこんだ水溜りで俺らを染め上げていた。春先の溶けるような暖かさは普段は心地よく感じるが、あいにく今日はいまだにどしゃぶりな奴を抱えているため胸が湿っている。「もう泣くなよ…退」「っぅえっえっえっく、ひっ」「俺、ここにいるだろ？もう大丈夫だって」「ぅぇえええんっ」「ったく…」どうしたもの
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<![CDATA[ 小さな口を大きく開けて大泣きしている軽い体を抱き上げて、夕焼け路を進む。<br />雨の名残を残していったアスファルトは、橙を写しこんだ水溜りで俺らを染め上げていた。春先の溶けるような暖かさは普段は心地よく感じるが、あいにく今日はいまだにどしゃぶりな奴を抱えているため胸が湿っている。<br /><br />「もう泣くなよ…退」<br />「っぅえっえっえっく、ひっ」<br />「俺、ここにいるだろ？もう大丈夫だって」<br />「ぅぇえええんっ」<br />「ったく…」<br /><br />どうしたものかと首をかしげる。いくら優しく声をかけても、頭を撫でても笑顔の「え」も見せやしない。<br />まだガキだから仕方が無いとはいえ、癇癪を起こした退の声はけして気分のよくなるものじゃない。だが生憎俺はガキの機嫌のとり方なんてしらねぇから、子供好きな近藤さんのもとまで連れて帰らなきゃあ一向に退の泣き声は止まないだろうな、と重たいため息をついて胸元の熱を感じた。<br />イラついてもどうしようもねぇ。だってこれは自業自得だ。<br />退の泣き声の原因を作ったのは俺だ。俺の普段の目線に入らないほど背の小さい退を、手も繋がずに歩かせてしまったのだ。ふ、と急に嫌な予感が胸を掠めて後ろを向くと、時すでに遅し、というわけで。<br />今日たまたま、水色の派手な着物を着させていたのが不幸中の幸いで、半刻もしないうちに退の姿は見つかった。困ったように笑いながら対応する大人たちを掻き分け、「退」と名を呼び姿を確認する。<br />途端に堪えていたように潤ませていた瞳からぶわっと涙を流し、「とーしろー！！」と泣きついて、それっから今までずっと退は泣きっぱなし。<br />呼吸は若干過呼吸ぎみで苦しそうだし、目は真っ赤に腫れてそれでも泣き止むことはなく、子供なのに肉つきのない両手を俺の着流しに縛り付けるように固定して、母音だけをひたすらに発言していた。<br /><br /><br />「退、ごめんな」<br />「っひ、ひく、ひっ、うっ、えーっ…」<br />「不安だったな？もう大丈夫だから、もう離さねぇからな？」<br /><br /><br />よく泣く奴だな、とは思った。<br />出逢った時は初対面なのに、俺の面を見て泣いて、初めての環境に泣いて、まだ言葉も上手く話せない総悟にでさえ泣かされて。泣きっ面は嫌って程見せんのに、笑い顔の少ないこいつはきっと、過去に苦い経験をしてきたんだろう。現に、初めて見た時、傷だらけの体をくたびれて汚れた布で隠し、道端に転がるようにしていた退を見た限りでは、成長しきってない心には、大きな傷がうかがえた。<br /><br />もしかしたら、今日俺のおかした失敗で、こいつの中で孤独と悲しみをよみがえらせてしまったのかもしれない。<br />そう思うと、高い声で泣く退の表情が先ほどよりも哀れに思えた。どんなに食べさせても痩せたままの体は肥えなくて軽い。手をつかまえていてやれば。おぶってやれば。肩車だって出来たはずだ。なのに１人にさせてしまった。だんだんと闇に盗まれていく光を傍観しながら、改めて不甲斐無い気持ちを向ける。<br />さすがに声を出すのも疲れてしまったのか、だんだんと弱くなる泣き声を漏らしながら、濡れた長い睫のついた瞳をまばたきさせると退は不安そうに俺を見上げてくる。鼻水と涙でくしゃくしゃになってしまった頬を拭って、「ごめんな」とつたない呂律で俺は退に目線を合わせた。<br /><br /><br /><br />「…とうしろうのばかっ」<br />「…馬鹿だったな」<br />「置いてかれるっておもった、おれ、のこと、捨てたんじゃないかって…っでも、でもね、泣いちゃダメだってがんばったの。おれ、泣いたら悲しくなっちゃうから、って、でも、とうしろーが迎えに来てくれた、だっこしてくれて、頭、撫でてくれて、そしたらね、なみだ、止まんなくなっちゃ、って、」<br />「…お前、だから泣いたのか？」<br />「とうしろーね、おっきくてね、あったかくて…安心したら、いっぱい泣きたくなったの…」<br /><br /><br /><br /><br /><br />そう言って退は、細くて短い腕で精一杯に俺の胸を抱きしめてきた。<br />足も絡み付けてきて若干苦しいが、退が泣いていた理由が分かったから、俺はその分すこし胸に安心感が生まれ、退を受け止める余裕は裕に出来ていたから、そのまま抱きしめ返す。<br /><br />退は、嬉しかったのだ。きっと。<br /><br />俺は今まで、退の涙はみんな冷たいものから来ていると思っていたが、今はじめて、幸せだから出てくる涙が退にもちゃんと存在してくれたのだと心底安堵する。うぬぼれていいのだとしたら、俺に出逢えて、居場所が出来て、総悟に出迎えられて、だから泣いたのかもしれない。まだ笑い方のわからない退のために、本能がそう導いたのかもしれなかった。<br />失礼だけれど、退にそういう感情があってほんとうに安心した。俺まで泣きそうになっちまうくらい。鼻の奥がつんと痛くなったが、威厳をなくさないためそこは堪えた。<br /><br /><br />「じゃあずっとこうしててやんよ」<br />「ほんと？」<br />「総悟がイタズラしようが近藤さんが寂しがろうが、退のそばにずっといてやる」<br />「ご飯も？お風呂も？お布団も？」<br />「ああ、今日は特別だかんな？」<br /><br /><br />そう言って笑い掛けると、退も同じように口に弧が生まれた。「とうしろーっ」と、先ほどまでの泣き声はどこ吹く風というふうに笑いながら強く抱きつく退の髪を透かす。薄闇に浸されても、一本一本、意志を持つようにして光る黒髪は綺麗だ。<br />笑った顔を見るのは久しぶりだった。純粋で可愛くて仕方なかった。同じ色をした二重の垂れ目は俺の方を見つめて、かわいらしい声で空腹を訴える桃色の唇に、なにかが揺らぐ。<br />そんなはずは無いのに、胸のどこかが儚く熱を孕んだ気がして。<br /><br /><br />（…んなワケねぇ…よな、）<br /><br /><br />と、淡い気持ちをなかったことにして口付けをした髪に退は気付くことはなかったけれど、夕焼けを終えた景色の中、俺だけがただ１人顔を赤く染め上げていたことにはきっと気付いていたはずだ。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />:::<br /><br />恋しちゃってるひじかたさん（・・）犯罪です！<br />退は６、７才。土方さんは１７とか１８くらい？<br />そうしないと、いずれ大人になってまともな恋人同士になるとき、年齢差激しすぎるので（：ω：）笑<br />退が２０くらいになってようやく告白されるといいかも！＞＜土方三十路…おっさん…（＾ｑ＾）<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2009-09-06T23:24:29+09:00</dc:date>
<dc:creator>アカツキロウ</dc:creator>
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<title>僕は不器用だから　３</title>
<description> 「そ、そんな訳…ないですよ！大体何ですかご褒美って、一体何をしたことのご褒美なんですか、そもそも何でご褒美がキスすることなんですかぁっ！！」「うるせーなぁ、声でけぇよ」「そりゃあ大きくなりますよ！」返せよ俺のファーストキス！！…それは、さすがに言えなかったけど。顔が熱い。興奮してしまった気持ちを落ち着かせるために、目を閉じてその場に座り込むと、コンクリートの温度が体を貫いていって心地良いけど、ほてっ
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<![CDATA[ 「そ、そんな訳…ないですよ！大体何ですかご褒美って、一体何をしたことのご褒美なんですか、そもそも何でご褒美がキスすることなんですかぁっ！！」<br />「うるせーなぁ、声でけぇよ」<br />「そりゃあ大きくなりますよ！」<br /><br />返せよ俺のファーストキス！！…それは、さすがに言えなかったけど。<br /><br />顔が熱い。興奮してしまった気持ちを落ち着かせるために、目を閉じてその場に座り込むと、コンクリートの温度が体を貫いていって心地良いけど、ほてった顔の方もどうにかして冷やしたかった。<br />なのに、その前に俺と目線を合わせた笑う彼と、必然的に目があってしまった、から。<br />逆に汗が滲んだ。<br /><br /><br />「…なんですか…」<br /><br /><br />掠れた声に乗せて恥ずかしさを逃がしても熱は冷めない。<br />フ、と笑われて、今度は鼻を甘噛みされて、感じたことの無い感覚にゾクッとしたものが全身を走り抜けた時に、「ふぎゃうっ」と、思わず出てきてしまった変な声がまた恥ずかしさになるから。舐めれれば言いようの無い気持ちが俺をくるんで、涙が浮かんで。<br />キリが無いのだ。<br /><br /><br /><br />「何す…」<br />「いいか、よく聞け」<br />「…は…はい…？」<br /><br /><br /><br />「今から。お前が俺の言うことを聞いてくれたら、１回キスをくれてやる」<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />…は？<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「な…」<br /><br />「あー…その場でするのも別にいいけど、ほかの奴らに見せ付けんのもなんだし、放課後部活を終えた後だな。てなわけで、放課後は教室に来い」<br />「え、ちょ…」<br />「教室にいなかったり、逃げたりしたら次の日殴るかんな」<br />「は…はああっ！？」<br /><br /><br /><br />今まで生きてきた17年間。<br />俺はこんなにも驚くことができたのか…というか、唖然とすることもできたのか。思わず関心してしまう。<br />あまりにも不可解で、かつ理不尽な彼の命令に、今までの恥じらいやとまどいは全部吹っ飛んだ。<br /><br />意味が分からない。キスなんて嬉しくない。<br />なんでいやいやながら土方さんの言うことを聞いて、いやいやながら土方さんとキスをしなければならないんだ！最悪だ！<br /><br /><br /><br />「やです！やですそんなの！！」<br />「ほぉ…俺の言葉に逆らうか」<br />「俺そんなんじゃあ、もう土方さんの言うことなんて聞きませんから！」<br />「３割り増しで殴られたいんだな？」<br />「…っそ、そんな理不尽なことあってたまるもんですかぁ！！」<br /><br /><br />だいたいあんたも俺も男だし、ヘンですよこんなの！ありえません、俺もう付き合ってられませんから！<br /><br />そう言うや否や逃げ出そうと踵に力を込めた瞬間、その言葉を引き裂かんばかりに鳴り響くチャイムの音に体が縛られる感覚に陥った。<br />それは、１０分休憩の終わりを告げるチャイム。次は…<br />４校時だ。<br /><br /><br /><br /><br />「……………」<br />「…ま、そういうことだから。<br /><br />…逃げんなよ…？」<br /><br /><br />「……っ！」<br /><br /><br /><br />合わさった唇は、勝手に彼が決めた承諾を示すように優しい。<br /><br /><br /><br /><br />隙あらばと俺の腕を引き、俺の唇に吸い付いて立ち去っていく彼の後姿は、相変わらず格好よくて。<br />絵になるということは否定できないけれど、俺の中でその背中は一番の恐怖の対象になってしまったことを、涙で滲んだ視界の中自覚した。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2009-08-26T23:15:11+09:00</dc:date>
<dc:creator>アカツキロウ</dc:creator>
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